少女さんが眠ってから1ヶ月が経とうとしている森のゲーム開発室・・・
ついに新規プロジェクト会議が発足する!!
(ひさびさの会議にそわそわする森の面々)
OL「おさらいだけど、今年は以下の4つを作ることに仮決めしたわ!」
・「クマ VS マからはじまる生物図鑑」(仮)
クマがマのつく生物と連戦する、よくわからないミニゲーム。
・「少女の絵からの脱出」(仮)
作品の完成を強いる少女の絵から脱出する、ファンタジーなようでブラックな脱出ミニゲーム。
・「プリズンブレイクま」(仮)
クマが凶悪な囚人と戦いながら監獄から脱出する、なんかもうよくわからないゲーム。
・「SleepingMuseum」(仮)
廃れた美術館を、少女率いる作品たちの超過労働で再興する、働き方改革に真っ向から反するファンタジーのかけらもないゲーム。
OL「今日は、クマVSマから始まる生物図鑑について!大まかなゲームのデザインを考えましょう!」
森クマ「いや・・・なんでクマがマから始まる生物と戦わないといけないんですクマ?」
OL「そういうところはアンタが考えなさい!」
森クマ「ちぇっ!!クマ使いの荒い・・・無茶振りもいいとこクマ(ブツブツ・・・・」
(5分後)
森クマ「できたぁクマ!!!」
・都会の森林公園に迷い込んだクマが、バードウォッチャーに目撃され通報。
・警察(マッポ)や猟師(マタギ)に狙われるため、特訓を開始。
・クマのあふれる闘志が次々に「マ」から始まる生物を世界中から呼び寄せ、激闘が幕をあける!!
OL「さすが森クマ!!無茶振りにも関わらず、独創性あふれるストーリーを作ってくる!!」
森クマ「ひゃああ、また森クマのストーリーテラーな側面をみせてしまったクマ!!」
(ちょろい森のクマ)
森クマ「これで今度こそ1000000DLは間違いないクマ!!」
OL「そうねぇ・・・。でも今回は、少ないDL数でも十分にノルウェー産サーモンを毎日買えるくらいの収益を得られるように、長く遊べるゲームにしたいのよ。」
森クマ「ふふふ・・・」
OL「?」
森クマ「実はブラック労働をしている間に、試作ゲームを作ってみたんですクマ!!みてください、メッセンジャー風リアルタイムバトル!!」
魔王魂さんの曲を入れて
— SleepingMuseum@ふりふら (@sleepmuse) 2017年2月4日
開発モチベーションをアップするクマ!#クマVSマから始まる生物図鑑 #プロトタイプ pic.twitter.com/tzbzX0XfGW
森クマ「メッセンジャーアプリ上のやりとりってたまにバトルっぽくスタンプの応酬になることがあるじゃないですかクマ。これをリアルタイムバトルに昇華させてみたんですクマ!お互いにいろいろなスキルを持つスタンプを繰り出して戦うんですクマ!スタンプにはいろいろ効果があって、相手を攻撃したり、防御したり回復したりで、強力な攻撃を発動できるスタンプは発動までに時間がかかって、その最中に攻撃を受けるとキャンセルされちゃうんですクマ!スタンプにはマニュアルスタンプとオートスタンプがあって、マニュアルスタンプは手動で発動するタイプクマ。オートスタンプは一定の条件を満たすと自動的に発動するスタンプで、予備動作なしで発動するクマ。4つのマニュアルスタンプと3つのオートスタンプ、そしてキャラの組み合わせが要になるクマ。いかに相手の強力なスタンプ攻撃を防御・キャンセルさせながら、自分の強いスタンプ攻撃をヒットさせていくかが勝敗のカギを握るクマ!さらに
OL「ちょっとそれ面白そうだけど作るの大変じゃない!?1つ1つのスタンプ・キャラクター設計とかスタンプの絵とかスキルとかバランス調整とか多分難しくない!?」
森クマ「だいじょぶだいじょぶ余裕クマ!」
?「キィィ余裕じゃねぇ!!!」
森クマ「そ、その声は・・・
森クマ「ビスクアット先生!!」
(少女さんの絵に囚われたビスクアット)
ビスクアット「それ、ちょっとした規模のトレーディングカードゲームだぞ!!データベースとの連携は避けられねぇ!!しかもターン制じゃなくてリアルタイムバトルって、どんだけややこしい実装になると思ってるんだぁあア!?」
森クマ「い・・・いけるいけるいける!ちょいちょい、ちょいちょいクマ!ほら、プロトタイプはほとんどできてるクマ!」
ビスクアット「キキぃ、プロトタイプと本番リリースを一緒にするな!そうやって生まれた数々のプロジェクトの悲劇を教えてやる!全員俺のレビュー卓に来い!!」
OL「戦闘方式をどうするかは、あとでじっくり考えるとして・・・次はユーザの継続性を高める施策を協議しましょう。」
森クマ&ビスクアット「ちょっと待っ」
OL「前作のクマンタは、ゲーム中に先が気になりそうなストーリーを盛り込んで、ユーザの継続性を高めようとしたわね。でもゲーム自体は実質5分くらいで、1ステージのみ。やっぱりボリューム不足ってレビューでも指摘されてたわ」
森クマ「えぇっそうなんですクマ!?」
(追いすがるも簡単に話題転換される、ちょろい森のクマ)
妖精(紛糾しそうな話題は後回しにして、話題転換する・・・。OLよ、会議を円滑に進める技を習得しているな)
森クマ「クマンタは最初から1ステージ固定でガリガリ作ってしまったんですクマ・・・やっぱり、1ステージだけだと飽きがくるクマね・・・」
OL「それに1ステージが長くて中間ポイントも無いと、ゲームが苦手な人はいつまでもクリアし辛いと思うの。今回は、UMAの憂鬱のときと同じように、ミッション制が良いと思う。1つのミッションのボリュームは少ないけど、複数ミッションを用意しておいて、徐々に難易度を上げていく感じね。」
OL「それからもう一つ、今回はプレイヤーキャラにレベルの概念をつけたいわ。レベル上げはやっぱりゲームの継続性を高めると思うの。」
森クマ「でも逆に言うと、クマのレベルを上げないとクリアできないゲームになっちゃうクマ??森クマはレベル上げは面倒いと感じてしまう部類の熊なんですクマ」
(レベル上げは面倒いと感じてしまう部類の森のクマ)
OL「うーん、そこは難しいわよね。レベルの概念を入れてしまうと、レベル上げが必須になってしまう・・・それでもいいとは思うんだけど、面倒に感じる人(とクマ)もいるか・・・うーん」
(ガタガタッ)
森クマ「!?」
少女「・・・ほ・・・」
森クマ「ひぃっ!!!!???少女さんが復活するクマ!?」
少女「ほう・・・・ち・・・ゆ・・・うしゃ・・・(すやっ」
森クマ「あぁびっくりした・・・ただの寝言クマ」
OL「そうだ、放置ギミックも入れましょう!レベルを上げるのが面倒でも、少し間を空けると、レベルを上げるためのコインが自動的に増えているような感じね!」
(今週の少女さんの一押し)
OL「ふぅ・・・大枠は大体こんな感じかしら・・・」
『クマVSマから始まる生物図鑑』
・特訓モード、ミッションモードの2つからなる。
・特訓モードは、クマのレベルを上げる。シンプルなタップゲーな感じ。
・ミッションモードは、「ま」生物と連戦する。1つのミッションは10連戦からなり、最後にボスが待ち受ける。クマのレベルが高いほど戦闘は有利に進められる。
・ミッションはアップデートで定期に追加し、ユーザの継続性を高める。
・アプリを起動していない間も、レベルを上げられるギミックを仕込み、ユーザの継続性を高める。
・戦闘を有利に進めるための要素(レベル上げ、コンティニューなど)に対して、課金ギミックを追加する。
森クマ「あれっなんかしっかりしてる!今までの思いつきより、計画がしっかりしてるクマ!!」
OL「でも当然ながら、面白いゲームであることは必要よ!前作クマンタを超える気概で臨みなさい!!!」
こうして始動した「クマVSマから始まる生物図鑑」プロジェクト。果たして森のクマは「マから始まる生物」たちに勝てるのか!?
・
・
・
(カタカタ・・・)
森クマ「ふぃーっ疲れた疲れたクマ。今日はもうサボってバイオハザード7のプレイ動画でも見ながら、震えて眠るクマ」
森クマ「えぇっ、なんでそこに少女さんの絵を飾るんですクマ!?」
少女の絵(ギロッ)
森クマ「ひぃっ!!!」