ここは森のアプリ開発室・・・。
新作アプリKUMANTAの狂想曲がひと段落し、やや脱力気味の面々・・・。
森クマ「そろそろ次回作を考えなければ・・・OLさん、何のテレビを観ていらっしゃるんですクマ?」
OL「海外ドラマのプリズン・ブレイクよ。今後、脱出ゲームとか作るときの参考になるかと思って。」
ほぅ・・・プリズンブレイ・・・はっ・・・・!!
OL(しまった・・・!!!)
プリズンブレイくま
森クマ「これは記念すべき1作目、森でクマさんテラヤバスの正統なる続編クマ。ハイテク刑務所に入れられた森クマが脱走し、7人の極悪囚人と鍵を争って戦う、アクション脱出ゲー・・・
少女「ちょっと待った」
・
・
・
少女さん・・・?
少女「次回作を考える前に、これまでのアプリにかかった期間・工数を整理しましょう。1人日=8時間で計算したわ。」
にんにち・・・?
・森でクマさんテラヤバス 4ヶ月(実工数:20人日)
・KUMANTA 3ヶ月(実工数:15人日)
森クマ「UMAの憂鬱は半年かかってたんですねクマ・・・」
少女「これまではアイデアを思いついてから、なし崩し的に開発に入っていた感が強いわ。その結果、ターゲティングや収益化を十分に検討できないまま、リリースに至っていると思うの。」
森クマ「ターゲティング」
少女「しかもある程度開発が進んでから、あれもこれもと要素・機能をずるずると増やしてしまう傾向にあるわ。その結果、アプリ自体はなんとか完成するけど、機能外の部分に工数を十分に割けていない状態のままリリースしてしまっている。本当はもっとゲームバランスやユーザビリティ、デザインの統一等にこそ、工数を割くべきよ。もっとユーザ視点、ユーザ体験を大切にしないと。」
森クマ「ユーザ体験」
少女「そこで、今後の森クマシリーズは、開発規模を2パターンに分けて考えてみるのはどうかしら」
A) 10人日で、カジュアルなゲーム。
・既存のゲームを踏襲したミニゲームを作る。
・これまでの開発リソースをフル活用し、短期開発を実現する。機能は絞る。
・継続的なリリースによるシリーズ化を目指し、ダウンロード数の向上・ブランド回遊を実現する。
B) 30人日〜120人日で、ボリュームのあるゲーム。
・新しい試みを積極的に取り入れた挑戦的なゲームを作る。
・長く遊べるゲームに仕上げ、有料アプリまたはアプリ内課金等によって、収益を確実に得る。
少女「森クマはAタイプを。Bタイプはとりあえず私が考えてみましょう。」
ばああああん(何かを叩いて抗議の意思を示した音)
森クマ「少女さん、私は今まで貴方の度重なるご指摘を甘んじて受けてきましたクマ。しかし、事業方針そのものを根底から覆すのは権限逸脱ですクマ。この森の最高権力者の名前を言ってみるクマ。」
森クマ「そう、森ク・・・
少女「今日のKUMANTAのダウンロード数は?」
森クマ「ま、まだディペロッパーコンソールが遅延していて集計が・・・」
(まってー!!)
(あぁーっ!!)
森でクマさんテラヤバスから1年・・・ついに勃発した内部闘争・・・森のクマはキャスティングボードを握り続けられるのか・・・
マンタが1万匹くらい上陸するニュースが流れれば、ちょっとは自然流入が増えるのだろうかクマ・・・